ネイチャーポジティブ×環境情報化
環境省の組織規則が8月1日に改正され、「生物多様性ビジネス推進室」と「環境金融推進室」が置かれました。
新しい室の所掌は、条文にこう書かれています。
「生物多様性ビジネス推進室は、生物の多様性の確保に資する経済への移行に関する施策の企画及び立案並びに調整に関する事務をつかさどる」
私が目を引かれたのは、所掌の対象として書かれているのが、自然そのものではなく、「経済への移行」だったことです。
置かれた場所は、自然環境局の自然環境計画課。同じ課にはもともと生物多様性戦略推進室があり、その所掌からは今回、新しい室が担う「経済への移行」に関する部分が除かれました。戦略推進室が担っていた所掌の一部を、新しい室として切り分けた形になっています。
もう一つの環境金融推進室は、大臣官房の環境経済課に置かれました。所掌は、事業者が自ら行う環境負荷の低減の取組の促進のうち、「金融に関する施策に係るものに限る」とされています。
同じ8月1日付けで、環境経済課が持っていたカーボンプライシングの事務は、地球環境局の地球温暖化対策課へ移りました。これとは別に、循環型社会推進室の室長も、これまでの兼務から専任になっています。
改正の概要には、これらが「令和8年度機構・定員要求の結果を反映するため」だと書かれています。
自然や資源の話が、経営や産業の話になってきた、とここ数年よく言われます。それが本当に動いているのかを見るとき、白書や戦略だけでなく、誰が担当し、どこに組織を置き、そこに人を配置するのか。政策の重心は、そんな組織図と定員の変化に先に現れることがあるのだと思います。
🔗 環境省「環境省組織規則の一部を改正する省令について」
https://www.env.go.jp/press/press_05372.html
🔗 環境省「環境省組織令の一部を改正する政令の閣議決定について」
https://www.env.go.jp/press/press_05358.html