AIインフラ×水×電力/地域


データセンターの水の話は、使用量をどう減らすかで語られがちです。ただ9月9日にAWSが公開した日本での取り組みを読むと、同社の説明では、水は電力と交換されていました。
まず、水を使う時期が限られています。
・大阪リージョンは冷却に水を一切使わない(空冷式チラーと外気冷却のみ)
・東京リージョンは年間の約80%が外気冷却。水を使うのは夏場の気温が特に高い時期だけ
では、なぜ通年で空冷にしないのか。発表資料にはこうあります。
「水を使わない代替手段として大型の空冷式チラーを常時稼働させると、通常25〜35%多くの電力が必要になります。電力網が最も逼迫する真夏に電力を過剰消費するよりも、限られた期間に水を活用する方が、環境や地域社会への総合的な影響が小さいと判断しています」
水を減らせば電力が増える。しかもその増分が乗るのは、電力網がいちばん苦しい季節です。だから夏だけ水を使う、という設計になっている。
量も出ていました。2025年の日本全体の水使用量は約7億3,900万リットル(約74万立方メートル)。同社はこれを、東京都水道局の2024年度の年間総配水量(約15億2,813万立方メートル)の約0.05%にあたるとしています。
水を地域に戻す側も動いています。森林を手入れして雨水がしみこみやすくする、水源かん養と呼ばれる取り組みです。
・千葉県:同社が事業を展開する地域の水源である養老川の上流域で、千葉県森林組合と250ヘクタールの間伐を実施する計画です。完了後は、年間1億7,000万リットル以上の水を地域に戻せる見込みとされています
・山梨県丹波山村:東京リージョンに水を供給する水道事業者の水源地の一部で、2025年に同様の取り組みが始まりました。こちらは年間1億3,000万リットル以上を戻せる見込みです
・どちらの数字も実績ではなく、これからの見込みです
企業の環境の開示では、水と電力と温室効果ガスはそれぞれ別の欄に並びます。ただ現場では、片方を減らすともう片方が増える形でつながっている。どちらの欄を目標に置くかで、地域に出る影響の形も変わってくる。私はここに関心があります。
🔗 Amazonの発表(2026年9月9日): https://www.aboutamazon.jp/news/sustainability/advancing-water-stewardship-in-japan
🔗 Amazonの水資源管理(グローバル): https://sustainability.aboutamazon.com/natural-resources/water