建設×水×重要地域の特定/調達の原産地

2026-09-17

建設×水×重要地域の特定/調達の原産地 図版1

自然への影響を測ると、目標を作る前に「まだ追えていないもの」が分かるようです。大和ハウス工業が9月15日、企業の自然目標の国際的な枠組みSBTNの手法で、調達と自社事業が自然に与える影響の評価と優先順位づけを行い、第三者の検証を受けたと公表しました。住宅・建設・不動産業界では日本で初めて、と同社はSBTNに確認しています。

対象は、グループ101社の5,129拠点と、施工現場・保有不動産・太陽光発電設備の65,268拠点、それに調達物の原産地です。水利用、水質汚染、土壌汚染、土地利用、自然地からの転換、の5つで見ています。

特定された重要な地域と課題は、次のとおりです。

・自社事業:発電所など水利用が特に大きい拠点。水利用が多く河川へ排水する工場やゴルフ場が立地する九州。生物多様性への影響が高い地域としてメキシコや中国など

・調達:自然への影響が大きい建材を特定。木材は原産地を把握しているが、鉄、セメント、砂利・砂は原産地の把握や調達先の追跡をさらに進める必要がある、と確認

私が興味を持ったのは、後者です。目標(次の段階)はこれからで、同社は特定した地域を対象に設定し、開示するとしています。同じ日にSBTNは、キリンホールディングスと大和ハウスを、日本企業として初めて検証済みの進捗を公表した企業として紹介しました。

自然の評価は、環境部門の資料を作る作業というより、調達の台帳のどこが空いているかを示す作業でもあるように見えます。鉄とセメントと砂利の原産地。建設業なら同じ空欄を持つ会社が多そうで、ここが埋まる順番が、業界の自然対応の速さを決めるのかもしれません。

🔗 大和ハウス工業のニュースリリース(9月15日): https://www.daiwahouse.co.jp/about/release/house/20260914153027.html
🔗 SBTN Target Tracker(検証済みの進捗の一覧): https://sciencebasedtargetsnetwork.org/company/target-tracker/