気候×水×物流/想定の上限

ドイツのライン川で、航行に重要なカウプ地点の水位が、これまでの最低だった2018年10月の25cmを下回る日が続いています。ドイツ連邦水路局の公開データ(未検査の速報値)で数えると、8月27日から9月26日までの直近31日のうち14日で、その日の最低水位が25cmを下回っていました。
同じ公開データに載っている観測点の基準値(これまでの最低水位)は、今も「2018年10月22日・25cm」のままです。なお、この水位は観測点の目盛りの読みで、川の水深そのものではありません。
ドイツ連邦水文研究所が9月24日に出した渇水の報告には、次のようにあります。
・カウプの水位は9月24日朝に7cmまで下がり、8月17日につけた2026年の最低と並んだ
・ライン川では、9月末にかけて、8月の極端な低水位に再び達し、わずかに下回る見込み
・持続的な回復は見通せない。10月第1週の雨で一時的に和らぐ可能性はあるが、予測の不確実性は大きい
ライン川の渇水と化学産業の操業の話は、2026年8月10日の投稿でも書きました。そのときは、8月5日の20cmが「2018年の記録を5cm下回った」という話でした。1か月たって、過去の最低は一度きりの極端な値ではなく、何週にもわたって繰り返し下回る値になっています。
渇水の想定を過去の最低値に置いている計画があれば、その想定は2026年にすでに超えられています。過去の最低を想定の上限にする備え方そのものを、見直す時期に来ているのかもしれません。
🔗 連邦水文研究所の渇水報告(2026年9月24日・ドイツ語PDF): https://www.bafg.de/SharedDocs/Downloads/DE/bfg_niedrigwasserbericht/2026/260924_nw_bericht.pdf
🔗 カウプ地点の水位(連邦水路局 PEGELONLINE): https://pegelonline.wsv.de/gast/stammdaten?pegelnr=25700100