渇水×水の配分/数字と判断

四国の水がめと呼ばれる早明浦ダム(高知県)では、8月28日から第四次取水制限が続いています。9月10日以降は、香川県で60%、徳島県で21.2%、取水を減らす制限です(水資源機構の資料)。その途中の9月9日、貯水率が5.0%まで下がっていた日に、第四次取水制限がいったん解除されていました(徳島用水の工業用水4m³/sの削減は続いていました)。
解除の理由は、雨で下流の池田ダム(徳島県)への流入が増え、早明浦ダムから水を補給しなくても、池田ダム地点で必要とされる水量(報道では「運用値」)を満たせたからだと、吉野川水系水利用連絡協議会の判断として報じられています。共同通信は、池田ダムへの流入が減った翌10日に、第四次取水制限が再開されたと伝えています。
つまり早明浦ダムは、下流の池田ダム地点で足りない分を補給する役割を担っている、ということになります。取水制限が強まっていった経過は、貯水率の低下と重なっていました。
・8月3日 第一次(貯水率64.2%)
・8月10日 第二次(51.1%)
・8月19日 第三次(35.5%)
・8月28日 第四次(21.8%)
ただ、制限をかけるかどうかは、その日の下流の流れで足りるかにも左右されるようです。貯水率5%の日に第四次取水制限が解除され、7%の日に戻ったのはそのためでした。
工場や事業所の渇水への備えでは、ダムの貯水率を目安にすることが多いと思います。今回の一時解除からは、貯水率だけでなく、下流の流れも判断に関わっていることが分かります。水の制約を事業の変数として扱うなら、どの数字がどの判断につながっているのかまで押さえておくと、読み違いが減りそうです。
🔗 早明浦ダム貯水状況(水資源機構・PDF・日々更新): https://www.water.go.jp/yoshino/yoshino/pdf/0syon.pdf
🔗 一時解除を伝える報道(KSB瀬戸内海放送): https://news.ksb.co.jp/article/16873984