自然関連データ×生物多様性の世界目標/環境情報化

生物多様性の世界目標(昆明・モントリオール生物多様性枠組)の進み具合は、27の主要指標(ヘッドライン指標)で測ることになっています。ところが、条約事務局が第7回国別報告書での指標の使われ方を整理した資料によると、報告書を出した国が数字を示せた主要指標は、1か国あたり平均9つでした。
資料(CBD/SBSTTA/28/INF/11、7月13日付)には、次のことが書かれています。
・全部の主要指標に数字を出した国はなかった。報告書を出した国のうち、指標ごとに数字を出した国の割合は7%から78%まで開いている
・最も多かったのは保護地域などの面積(78%)、次いで絶滅危惧種の状況を示すレッドリスト指数(70%)
・企業の生物多様性に関するリスク・依存・影響の開示を見る指標は19%(25か国)
数字が出ても、そのままでは世界全体の集計にしにくい、とも書いています。たとえば、自然が人にもたらす恵み(生態系サービス)の指標(B.1)は、本来は単位のない指数で出す指標です。しかし、トンや米ドル、CO2換算量で出した国があり、B.1では提出のおよそ75%が世界全体の集計に使えませんでした。単位を変換できない形のものが含まれていたためです。
事務局は結論で、国ごとの事情に合わせられる柔軟さが役に立った一方で、数字がばらばらになり、世界全体の評価にまとめにくくなったと整理しています。次の報告に向けては、様式に単位の確認を組み込むなど、数字の出し方をそろえることを挙げています。
日本の第7回国別報告書も、いくつかの主要指標について「算出されておらず、算出に向けた検討を実施する」と書いています。
世界全体の進み具合をまとめるには、自然を測る前に、数字の出し方の約束事をそろえる作業が要るのだと思いました。10月19日からのCOP17では、数字が増えたかだけでなく、集計できる形で出てきたかも見たいと思います。
🔗 事務局の資料(CBD/SBSTTA/28/INF/11): https://www.cbd.int/doc/c/2bca/cda4/adde2746861f8ded6864c4d2/sbstta-28-inf-11-en.pdf
🔗 グローバル・レビュー(CBD事務局): https://www.cbd.int/gbf/implementation/globalreview