資源循環×経済安保×人々の意識

内閣府が10月16日、「循環経済(サーキュラーエコノミー)に関する世論調査」の速報を公表しました(全国18歳以上、郵送法、回収1,474人。9月16日までに届いた票での集計)。その中に、資源の循環を経済安全保障とつなげて聞いた設問があります。
・「レアアースなどの一部は、廃棄される家電や電池からリサイクルで回収でき、経済安全保障への貢献につながる可能性がある」と説明したうえで知っていたかを聞くと、74.8%が「知っていた」
・一方、循環経済への移行で実現しうる4項目から、最も実現したいものを1つ選ぶ設問では、経済安全保障への貢献は18.8%。地域で新たなビジネスや雇用が生まれること(32.6%)、温室効果ガスの削減(28.8%)より少なかった
・知っていたと答えた人の中でも、8.7%は不要になった家電や電池を家で保管していた(知っていても、回収に回っていないものがある)
説明すれば知っていると答える人は多いのに、動機の1位にはなっていない、という並びに見えます。4つから1つを選ぶ形なので、経済安全保障が大事でないという意味ではありません。
再生材の製品を選ぶかどうかにも、まだ壁があります。再生材を使った製品が高い場合については、「10%高まで」を選んだ人が37.3%、「高くなるなら買わない」が39.2%でした。
レアメタルの回収を経済安全保障の言葉で語るのは、政策の側では自然な説明です。ただ、回収に協力したり、再生材の製品を選んだりする一人ひとりにとっては、地域の雇用や脱炭素とつなげたほうが届くのかもしれません。企業が再生材の利用や回収を進めるときにも、同じ資源の話をどの言葉で伝えるかを考える材料になりそうです。
なお、速報値なので、確報で数字が変わる可能性があります。
🔗 調査の概要(内閣府・10月16日): https://survey.gov-online.go.jp/environment/202610/r08/r08-jyunkankeizai/index.html
🔗 環境省の発表: https://www.env.go.jp/press/press_05686.html