30by30×里山の絶滅危惧種

2026-10-19

30by30×里山の絶滅危惧種 図版1

陸と海の30%を保全する「30by30」について、日本では今年度、2022年に作ったロードマップの中間評価が行われます。その前段として8月31日に開かれた「30by30ロードマップ未来対話」の第1回で、環境省が示した資料に、日本の保護地域がどの自然をカバーできているかを示す数字がありました。

日本はいま、自然共生サイトなども含めて、陸の21.0%、海の13.3%をカバーしています(2026年8月時点)。そのうえで資料は、絶滅危惧種がすむ区画のうち、保護地域の中にある区画の割合を、すむ環境ごとに比べていました。

・高山帯にすむ種 75.4%

・島しょにすむ種 68.3%

・森林にすむ種 46.3%

・里山にすむ種 14.5%

裏返すと、里山にすむ絶滅危惧種では、すむ区画の85.5%が保護地域の外にあります。資料は、国土に占める保護地域の割合(20.5%)を目安として添え、これを下回るのは里山の種だけだとしています。重要里地里山など一部の重要地域は、保護地域に入っている面積が最大でも10%程度にとどまる、とも書いています。

その85.5%の場所で絶滅危惧種のすみかを守っていくうえで、企業などが申請する自然共生サイトのような取り組みに期待される部分は大きいのだと思います。自然共生サイトは6月末時点で610か所、約11.9万ha。申請者の約半数は企業で、どんな生態系を含むかで数えると、里山林が310か所、人工林が273か所、創出した緑地が202か所、二次草原・草地が166か所、水田が126か所でした(複数のタイプを含むサイトは重ねて数えています)。資料も、自然共生サイトは重要里地里山などと重なり、保全上重要な地域を一定程度含んでいる、としています。

30%という面積の目標は分かりやすい一方で、どの種類の自然をカバーしたかまでは語りません。日本の場合、保護地域でカバーできている割合がいちばん低いのは、人の暮らしや農業と重なる里山にすむ種で、そこは企業や地域の手が入る場所でもあります。だから中間評価では、面積の伸びと並べて、どの環境の自然をどれだけカバーできたかを見ていく必要があるのだと思います。

第2回の未来対話は11月4日。12月にパブリックコメント、2027年2〜3月に決定・公表の予定です。

🔗 第2回未来対話の開催(環境省・10月15日): https://www.env.go.jp/press/press_05667.html
🔗 第1回の資料1-1(環境省・8月31日): https://www.env.go.jp/content/000431252.pdf