Beyond GDP×地球の限界

2026-08-10

Beyond GDP×地球の限界 図版1

「長く、幸福に、地球の限界内で暮らせているか」を測る国際指標、Happy Planet Index の2026年版が7月14日に公開されました。平均寿命と主観的ウェルビーイングの積をエコロジカル・フットプリントで割る、いわば「地球への負荷1ヘクタールあたりのウェルビーイング」を見る物差しです。どれか1つの要素だけで順位が決まらないよう統計的な調整を加えたうえでスコア化されていて、シンクタンクの Hot or Cool Institute が算出しています。今回は134か国が対象です。

首位はコスタリカでした。平均寿命は米国より長く、主観的ウェルビーイングは世界3位。それでいて環境負荷は中程度です。高所得国の最上位はスペインの4位。日本は134か国中33位でした。平均寿命85.0歳は世界一である一方、エコロジカル・フットプリントは1人あたり3.94グローバルヘクタールと、地球が再生できる公平な取り分とされる1.48の約2.7倍。寿命の上位30か国はいずれもこの取り分の2倍を超えている、という指摘も添えられています。

目が留まったのは、このエコロジカル・フットプリントの基準で環境限界内にある国は134か国中37か国にとどまり、高い寿命・高い主観的幸福・環境限界内の暮らし、の3つを同時に達成した国は1つもない、という記述です。初版の2006年から20年、この空欄はまだ埋まっていません。

GDPを補う物差しの議論が続くなか、人のウェルビーイングと地球の限界を同じ式に載せる試算が更新され続けていること自体に、意味があるように思います。

🔗 The 2026 Happy Planet Index: https://hotorcool.org/publications/the-2026-happy-planet-index-report/