子ども自身が作った設問×自然に行きたくなる条件/誰が物差しを書くか

2026-09-19

子ども自身が作った設問×自然に行きたくなる条件/誰が物差しを書くか 図版1

英国の子ども向け全国調査 Children's People and Nature Survey には、2023年から、子ども・若者の助言グループが自分で作った設問が入っています。「自然の場所にもっと行きたくなるものは何か。7つを、1(最も重要)から7まで並べてください」。2025年の結果(8〜15歳・3,993人)で、1位に選んだ割合が最も高かったのは「遊び場」34%、次が「良い天気」22%、「スポーツができる場所」14%でした。大人が自然の質として真っ先に挙げそうな「きれいな空気」は6%で、7つの中でいちばん低い。

7つと、1位に選んだ割合はこうです。

・遊び場 34%
・良い天気 22%
・スポーツができる場所 14%
・近くにトイレ 10%
・安全に自転車に乗れる場所 7%
・まわりに仲間がいる 7%
・きれいな空気 6%

年齢で違います。8〜11歳は遊び場を1位にした割合が40%、12〜15歳は27%。良い天気は12〜15歳(24%)、農村部(27%)、女子(24%)で高く、スポーツができる場所は男子(18%)で高い(女子は10%)。

公開されている集計表で「最下位(7番目)に置いた割合」も見ると、「近くにトイレ」は1位が10%で、最下位に置いた人が34%と、7つの中で最も多い項目でした。「良い天気」は1位22%・2位25%・3位22%で最下位は3%。1〜3位に置いた人が合わせて68%です。

私が持ち帰ったのは2つです。1つ目は、私の分け方では、7つのうち4つ(遊び場・スポーツの場所・トイレ・自転車)が、自然そのものではなく、自然の場所に付いている設備の話だということ。子どもにとって自然に行く理由は、自然の質より先に「そこで何ができるか」にある、と読めます。良い天気は設計では動かせませんが、残りの4つは動かせる。

2つ目は、この設問を子ども自身が書いたことです。大人が用意した選択肢なら、「きれいな空気」や「生き物の多さ」がもっと上に来ていたかもしれません。誰が物差しを書くかで、測れるものが変わる。人と自然のあいだを測るとき、最初に決めるのはここだと私は思っています。

🔗 報告書(2025年更新版・8章):https://www.gov.uk/government/statistics/the-childrens-people-and-nature-survey-for-england-2025-update/the-childrens-people-and-nature-survey-for-england-2025-update
🔗 集計表(Excel・CS_Q20):https://assets.publishing.service.gov.uk/media/6a632c562dc18ebe4c3b2b5d/Children_s_PaNS_Summary_Tables_Waves_1-10__Holiday_2021_to_Term_2025_.xlsx